【10】これから(○○獄)
●フゥ太の日記●
今日、ツナ兄の家でランボと遊んだんだ。
ランボはいつもみたいに大暴れで、一人で大泣きして、いつもみたいに10年バズーカを発射。
でも今日はいつもと違ってツナ兄の勉強を見に来ていた隼人兄にバズーカがあたっちゃった。煙がモクモク部屋に広がって10年後の隼人兄の姿が見えたとき僕はビックリ。
だって隼人兄は綺麗な女の人になってしまっていたんだもん。
隼人兄?って聞くと女の人は周りをみわたしながら、そうだよって。隼人兄は隼人姉だったんだ!
しかもなんか雰囲気も今とぜんぜん違って僕はドキドキしちゃった。
お腹も大きいし。・・・もしかして赤ちゃんかな?女の人だったんならきっとそうだよね。
僕は10年後の隼人姉に近づくとこっそり赤ちゃんのお父さんを聞くことにした。だって気になるもん。10年後じゃランキングにもでないしね。
でも隼人姉は少し考えるようなそぶりを見せて、困ったように笑うと僕に小さく耳打ちした。
未来のことは教えられないんだ。ごめんね、って。
そういって笑った顔はツナ兄のママみたいに優しそうでキラキラしてた。そうこうしていたらまた煙が出てきていつもの隼人姉登場。
隼人姉はキョロキョロと周りを見渡すと、隠れていたランボを捕まえて殴っていた。・・・・なんかさっきの10年後と大違いだ。
僕の視線を感じて隼人姉が僕を睨む。僕はあわてて視線をはずす。
うーん、今から隼人姉って呼ぶのおかしいよね。知らない振りして隼人兄って呼んでるほうがいいよね。
でもいつ誰にばれるんだろ?誰が女の人って知ってるんだろ?
その人が隼人兄の赤ちゃんのお父さんになるのかな?
気になる気になる。でも僕がランキング星にいくら聞いても星は答えてくれなかった。
まぁいいや。気長に待つよ。
「10年後には答えが出るしね」
僕はそう締めくくるとノートを閉じた。
――10年後の母となる貴方へ
いつかまた会いましょう。
フゥ太の口調はなんかなれない・・・。うーん。
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